【映画】電気のない世界をあなたは生きれる??「サバイバルファミリー」

チラシ – (C) 2017フジテレビジョン 東宝 電通 アルタミラピクチャーズ

映画「サバイバルファミリー」(2017年公開)

原案・脚本・監督:矢口史靖 出演:小日向文世、泉澤祐希葵わかな深津絵里 ほか

あらすじ

鈴木家は、父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子の賢司(泉澤祐希)、娘の結衣(葵わかな)の4人家族。ある朝、目を覚ますと突然全ての電化製品が停止しており、鈴木家だけでなく近所中で同じことが起きていた。さらに電車も車もガスも水道も止まってしまい、家族全員途方に暮れる。そこで義之は、東京から出ようと決断し……。

あらゆる電気が消滅した設定

この映画のおもしろいところは「電気」だけじゃなく“「あらゆる電気」が消滅した”という設定。電子機器全般が使えないので、時計も狂い、スマホ、PC、デジカメ、電車、車、銀行ATMもクレジットカード決済も使えない。ガスも水道もダメ。となるとトイレも流せない。つまり単なる「停電対策」だけでは通用しないという状況。インフラがとまる、流通がとまる、情報もとまる。完全にオフグリッドかつ江戸時代くらいの暮らしに戻る感じ。

作品中では必要最低限の表現におさめているけれど、物資の配布にありつけない人たちの混乱、奪い合いといったものも実際はもっと起きるだろうし、治安の問題も出てきて殺伐としてくるのは容易に想像できる。んー、、サバイバル。

ちなみに矢口史靖監督のインタビュー記事がこちら。

矢口史靖監督が語る、『サバイバルファミリー』の裏側と独自の製作スタイル「発見がなきゃつまらない」https://realsound.jp/movie/2017/09/post-110417.html

記事にも書かれているけど、一切CGなし!だからこその説得力、迫真の演技に納得。

すべての電子機器が使えなくなる可能性は実際にありうる

A君
A君

停電ならまだしも、すべての電子機器が使えなくなることなんてあるの??

確かにそういう「素朴な疑問」が浮かぶはず。ここで「ありえない」として観るか「ありえる」として観るかでこの映画の感想は大いに変わってくる。じゃぁ実際どうなのかというと答えは

ありえます。

A君
A君

蓄電池もソーラーパネルも使えなくなるの??

イエス!そうなるとA君、一気に深刻度が増さないかい?

A君
A君

・・・。

じゃぁ具体的にどうありえるのかといいますと・・・

大規模な太陽フレアや高高度電磁パルス攻撃(HEMP)

太陽フレアは多くの方はご存知かと思うけれど、ウィキペディアより引用すると

太陽フレア(たいようフレア、Solar flare)とは、太陽における爆発現象。別名・太陽面爆発。

ウィキペディア

2025年ごろから活発化するんじゃないかと言われているけれどどうなのか。

そしてもう一つの高高度電磁パルス攻撃(HEMP)

「攻撃」とついているからには人間同士の争いに用いられるということ。そしてこの攻撃が今、技術的に可能であること。この動画が大変わかりやすい。

高高度電磁パルス(HEMP)から日本を守れ!! Dr.苫米地 2017年9月7日

2017年9月17日放送の動画。奇しくもこの映画「サバイバルファミリー」も同じ2017年の公開。矢口監督はどこかでこういう情報も知っていたのかなぁなんて邪推する。

こういった太陽フレアや高高度電磁パルス攻撃(HEMP)で、半導体が入っているすべての機器が使えなくなるということ。私たちの暮らしのありとあらゆるところに半導体が入っていて、そうなるとこの映画の設定や、登場人物たちの見方も変わってくると思う。

高高度電磁パルス攻撃(HEMP)を使うと、今までの戦争のように、焼け野原や放射能まみれで占領軍も容易に立ち入れなくなるような非効率的な方法ではなく、ある都市を集中的に混乱に陥れたあとに占拠できるし、「そのほかの都市も同じようにするぞ」と脅しをかけることもできる。恐ろしいこと書いてるなぁと自分でも思うけど、実際にできちゃうんだから人間ってなんなんだろうねぇっていう。

電気・ガス・水道に頼らない暮らしは可能?

電気代が高騰で、さまざまな嘆きがきかれたこの2022−2023冬。オール電化の家は特にダメージ大で。もれなく実家もオール電化で、親が嘆いていた。というか、あの「燃料調整費」とか「再エネ賦課金」とか普通に考えておかしくないですかと。

とにかく電気でほぼなんでもできちゃう世の中になっていることを改めて考えるし、その上での電気料金値上げのご時世は酷すぎる。

A君
A君

電気だけじゃなくあらゆる電子機器もダメ、ガス、水道もダメだなんて、、、生きていけるわけないじゃないか。。。

うむ。そう思うよね。そりゃそうよ。でもね、一体いつから電気ガス水道があることが当たり前になったかを考えたらおのずと答えは出てくるのだよね。

江戸時代の暮らしを送る

電気、ガス、水道に頼らないで済むような暮らしは可能なのか?といえばもちろん答えはイエス。まずは極端に考えて、江戸時代の暮らしをすればいい。江戸時代は戦もなく、みなで助け合って暮らしていた世界と思われる。現代人がタイムスリップしたらストレスフルかもしれないけど、生きるという最低限のことはできるはず。でも江戸時代まで遡らなくても、さまざまなものが電気で動くようになる前の先人たちの知恵や技術というのがたくさんある。

先人たちの知恵を学ぶ

そもそも日本で電気やガスが普及したのはいつなんだろう?と調べてみたら、1882年(明治15年)、東京・銀座にアーク灯が灯され、市民が初めて電灯を見たそうな。ガスは明治5年(1872年)、横浜の馬車道にガス灯が十数基点灯したのが日本のガス事業の始まり。そこから一般に普及していくというわけだけど、電気ガス水道なしで暮らしで絶え間なく命をつないできてくれたご先祖様を思えば、わたしたちにだってできないことじゃない。人間の体の仕組みは太古の昔からさほど変わってないんだし。

炭火や薪で火を焚いたり、釜戸でご飯を炊く。余った食材は塩漬けや燻製、干し野菜など保存の効く状態にしておく。野菜など自分で育てる。そして困った時の助け合い。

物語の後半にはそんな先人たちの知恵が主人公たちのピンチを救ってくれる

キャンプやアウトドアに慣れておく

先人たちの知恵はわかるけど、今体験するには住環境によってはなかなか難しいことが多いのも事実。となると現代の技術を最大限活用するという、キャンプやアウトドアに慣れておく方法。

キャンプ用品、アウトドア用品など多種多様で本当に優れているし、衣類に関しても抜群。速乾性、通気性、透湿性、保温性などを考えると、ある程度揃っていたら安心。冬なら暖を取り、夏なら汗をすばやく乾かすので汗冷えしない。

登山を趣味でしている身として、この汗冷えが軽減されるだけで全然体力の奪われ方が違う。

mont-bell はアウトドアブランドの中でもお買い求めやすく、品質も良いのでおすすめ。店員さんも知識豊富でいろいろと相談にのっていただける。mont-bell商品のおすすめはまた後日、別記事にてご紹介できれば。

感想 (※ネタバレ含む)

「ありえない」「先の見えない」ことに遭遇した時、人の反応は本当にさまざまなんだなと思った。

それでも会社や学校へ行こうとする人たち

興味深いのは、みんなどうにかして会社や学校へ行こうとするところ。会社の場合は特に、その日行う取引などがあると仕方ないかもだけど、こういう傾向は普段の大雪、大雨、台風などでも起こっている。みんな会社や学校から「来なくていい」と言われない限りなんとしても行こうとする。特に勤め先の場合は給料や評価に直結するからと思われるけど、自分で判断するよりもその他大勢の判断に委ねる傾向が本当に強いこと。「来なくていい」と言われることで責任は会社にあって自分にはないということ。最近よく「10年に一度の台風」「10年に一度の大寒波」と言われるけど、本当に身の安全を最優先にするならば、外に出なけりゃいいし、その判断は自分で行っていいはずなんだけどなぁ。

映画では、宅麻伸さん演じる会社員が皆に向かって自宅待機でいいと決断して、自身はすでにいろいろ想定して、家族と水を確保する方法を探しにいくという。頼もしい主人。

だんだん価値のなくなる「お金」と「ブランド品」

電気系統が使えなくなり、ATMからお金もおろせなくなる。お店がまだ機能していた最初の頃も、クレジットカード決済が不可、現金のみ。そこで鈴木家はへそくり(タンス預金)が活躍するのだけど、日を追うごとに必要な水の値段は上がり、そのうち物々交換になっていく。ある米問屋で並ぶ人たちの中にはブランド物と食料を交換しようとするも断られる。そして備蓄関連は底をついて、必要なのはとにかく水と食べ物。それを調達する術があるかどうか。このさまざまな段階を経て価値が変化していく過程は勉強になる。

どこかいけすかない意識高い系ファミリー

道中、こんな非常事態にも関わらず、テントを貼り、椅子に座って食事をしているファミリーに出会う。サイクリングをしながら移動しているようで、まさに先に書いたようにキャンプ、アウトドア、先人たちの知恵をうまく組み合わせて活用している家族。

またこのキャスティングが最高で、夫婦を時任三郎さん、藤原紀香さん、子供二人を大野拓朗さん、志尊淳さんが演じる。みな長身でスラーっとしていて、どちらかというと低身長のこじんまりした鈴木家と対照的。しかも色々と知識やポイントを教えてくれるのだけど、食べ物などを分けてくれる素振りは全くない。

そして、大阪は電気が通じているという噂についても「もし本当にそうだとしても僕らは大阪は目指さないかな。だってせっかくのこの生活を楽しまなきゃ」とか言っちゃう。上から目線感じちゃう〜。だって鈴木家はもう楽しむどころじゃなくなってきてるんだもの。

家族を救ったのは先人たちの知恵

映画では東京から脱出し、妻の実家の鹿児島まで自転車でいくというもの。車も使えない、飛行機も飛ばないからその方法しかない。

もう水も食料もつきて何日もたった頃にたどりついたのが、岡山の片田舎でひとり暮らすおじさんの家。そこでお世話になるのだけど、井戸水で火を焚き湯を沸かす。食べ物は畑の野菜や家畜を捌いて調達する。余った肉は燻製にしたり塩漬けにしておいたり、干し野菜漬物など完全なオフグリッドな生活

そして家族の最大の危機にあらわれたのが蒸気機関車。これはカッコよかったなぁ。あぁその手があったのか!と感動した。蒸気機関車の動力源は、石炭。石炭を燃やした熱で水を沸騰させ、そのとき発生する蒸気の力を利用して車輪を動かすから、電気が使えなくなっても大活躍。

汽笛が鳴る。もうすぐトンネルの合図。

すると「窓を閉めないとえらいことになるぞ〜」と笑いながら助言するご老人たち。家族らは理由がわからずキョトンとしていると、車内に入ってきた煙で顔は煤け!!トンネルを超えるとみんなお互いの顔をみて大笑い。このシーンがすごく印象的だった。こんな小さな豆知識もしかり、蒸気機関車を動かす技術や技能のある人が残っていたからこそなんだなと。

まとめ

今、80代以上の世代の方々はどんどん少なくなっていくけど、先人の知恵を自然と生活の中で体験してきた人たち。わたしの祖父母の家も炭火の掘り炬燵だったし、もう使っていなかったけど昔の釜戸もあった。そういった世代の方々と、機会をもうけて直接お話を伺うのは何よりの宝かもしれない。

大切なのは超アナログも超ハイテクもどちらも行き来できる技術や技能、そして知恵

いろいろ知っていくと不安に押し潰されそうになるけど、知識は宝。どんどん学び、逞しくなろうぜ!

というわけで、コメディ映画なのにめちゃくちゃ真剣にみたのであーる。映画の最後の終わり方もわたしは好きだなぁ。結局、今って火起こしにチャレンジしてうまくいかないなぁという時はガスコンロつければいいんだし、今のうちにあらゆる技術、技能を知って体験できる大変恵まれた時代なんじゃないかな。

2023年2月5日現在、Amazonプライムビデオでプライム会員の方は無料でみられるのでぜひ♪

タイトルとURLをコピーしました