【パニック発作】二年半ぶりの電車

今夏、約2年半ぶりに電車に乗りました。そう、わたしの一番苦手な空間は「電車」でした。ずっとそれを避けてきたのですがある日、ふと思ったのです。

「このまま電車に乗れない人生はなんかおかしい…」

そこでちょうど機会も巡ってきたので挑戦してみようと思い立ちました。

 

このシリーズでは、わたしが体験したパニック発作に関することを書いています。まず先に「はじめに」という記事から読んでいただくことをおすすめします。

予期せぬ突然のチャレンジ

冒頭に「このまま電車に乗れない人生はなんかおかしい…」という思いは唐突に湧いてきました。なんでそんな思いが湧いたのか。ちょうどこの頃、わたしの中でひとつの目標ができました。未来にこうなっていたい、こうあるという目標です。そのためにはいろんな場所へ移動する必要がある。電車を使わない選択もあるけど時間と労力がどうしてもかかるし、それに選択肢の一つとしての電車という交通手段はクリアしておきたい。今まで散々避けてきたのにこんなに突然の展開が待っているとは思いませんでした。そして今回のチャレンジは約20分の電車に乗ることだったのですが…

 

 

そうと決まればあらゆる想定をして準備!

さて当日の朝。ドキドキせずにはいられません。でも不思議なことに頭の中では「どうしよう。どうしよう…」という思いがぐるぐるする一方で、不思議と身体はさくさくと準備する。いろんな想定をして、アロマの香りがするもの、飲み物、扇子、電磁波対策グッズ、などなど準備万端でのぞみました。なんとも心と身体がチグハグな感じでいざ電車へゴー。

 

準備万端のはずが…

数年ぶりの駅のホーム。気持ちが高ぶり線路の写真なんて撮ってみたりして。電車に乗り込み、ドア近くの場所をキープして立つ。あれ、思ったより全然いける。なんなら窓からの景色、山や田んぼの緑と大きな空の光景に癒されている。そう、もともと電車の窓から外を眺めるのが好きだったことを思い出したりして懐かしい気持ちになりました。これはいけるなと思ってしばらくすると、次の駅で停車したあたりから急に体がソワソワ。これまた“懐かしい感覚”に思わず途中下車をするのです。

 

駅のホームで落ち込む

ひとまず「安全圏」へ脱したわたしはホームのベンチに腰を下ろします。「あぁーなんでうまくいかなかったのだろう」という気持ちでまたもぐるぐるぐるぐる…一本早い電車に乗っていたので、次の電車でいけば待ち合わせ時間にも間に合う。がしかし待っている間にホームに少しずつ人も増えてくる。わざわざ苦手な状況に身を置いてまで一体わたしは何をしてるんだろうか。そんな思いにひとり苦笑いしながらもどうにかクリアしたい欲求は抑えきれず、最後の最後にやったこと。それは…

 

最後の対策が功を奏す!そして新発見?

パンツの下に履いていた夏用冷却スパッツを脱ぐこと。もしかしたらこの締め付け感が要因の一つか??と、慌ててトイレへ行って脱いでみたらなんということでしょう。なんかとってもスッキリ!こりゃいける。いや、行くぞ!

個人的に暑さや空調に対して重要度があって、それに伴い自分の服装も自在に暑さ寒さを調整できることが大切。そして今回はこのスパッツがどうにもソワソワ感を増幅させていたのでした。ならば最初から履かなきゃいいものをちょっとした選択ミスでした。

そして次の駅で空いた座席にあえて座ってみました。今まではすぐに逃げ出せるよう、途中下車できるように扉付近に立っていたんですが、「座ったほうがもしかしたら落ち着くかも?」と座ったらこれがまた功を奏してリラックス感が増したのです。

「もしかしたら数年前に電車で起きたパニック発作は、立ったままで少し貧血気味になった状態を脳みそがいろいろと誤解してパニックになったのでは?」

そんな新たな検証も出てきました。そう、あの日も途中で席を譲ってくださって、座ったら落ち着いたなぁと。周りに助けを求め、肌寒い朝なのに電車の窓を開けてもらい、席も譲っていただいて、いろんなしんどさよりもちょっと恥ずかしさが勝ったあの日。今思えば脳みその誤作動と、その誤作動をどんどん強めてしまったこと、何より本音を隠し抑え続けてきたものと誤作動をリンクさせてしまっただけなのかもしれない、と。この件はまた別の記事で。

 

チャレンジの結果とその後

そんなこんなでこの唐突なチャレンジの結果は、無事に達成しました。片道だけだった予定が帰りも電車に乗ることになり少し焦ったけれど、早く家に帰ってゆっくり落ち着きたい欲が勝って、全くもって平気だったことに驚きました。今まで大事にしていたわたしの電車への恐怖はなんだったのか。そしてその後も、美術館の展覧会に行きたいがために片道2時間近くの電車チャレンジへ。全く平気だったり、また途中下車したりもしながら、どれもこれも自分で決めて選択したことなので100%責任が持てました。

そして新たな感情も。いろいろと昔の感覚が蘇ってきたりして、「この電車で乗り継いでこれをこうすれば混雑が避けれてきっと大丈夫…いや、でも待てよ、やっぱりこっちの方が…」とあれやこれやと行き方を考えてたんです。その時にふとつぶやいた言葉が

「めんどくさっ!」

あまりにも唐突に自然につぶやいた自分に自分が驚きました。恐らく、あーだこーだ狼狽えたり落ち込みつづけている自分に「腹が立ってきた」んですね。これは初めての感情でした。今までは「こんなにまでして頑張ってる私を誰か理解して」という気持ちが強かったのかもしれません。それが「困ったことが起きたらその時また考えたらいい」「いちいち落ち込まない。落ち込んでも落ち込みつづけない」というように変わったんです。

 

伝えたいこと

いきなりパニック発作を克服したかのような内容でスタートしましたが、伝えたいことは、もう絶対ダメだろうなと思っていたこともスルッとクリアできたりするということ。それには、社会的や世間的にという基準ではなく、その人自身が人生の中で絶対達成したいこと、叶えたいことが明確になると、そこに必要な要素は超えていけるということです。達成したいこととは、今の状態がどうであろうと自由に決められるし、常に更新していくことがポイント。「パニック症を克服したい」を最終設定にするよりも、そのさらに先をゴールに設定して行動していくと、自分でも驚くほどエネルギーが湧いてきます。それに「困ったことが起きたらその時また考えたらいい」「いちいち落ち込まない。落ち込んでも落ち込みつづけない」という言葉は自分以外の人から言われてもピンときません。自分の中から湧き出てきて初めて説得力をもちますので、「そうはいってもできないから困ってる」とは思わないでくださいね。

一度、パニック症のことはさておいて、あなたご自身の人生で絶対達成したいことをいくでもいいのでピックアップしてみてください。どんな小さなことから壮大なことでもなんでも。

次の記事ではわたしのパニック症は実はこんな意味があったのかもなということをツラツラ書いていきたいと思います。

では今日も健やかな1日を!

 

 

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YUMI

水の流れや草やいきものが好きで、里山保全や環境改善の活動を継続中。チェーンソー作業従事者特別講習を受講し資格取得。関心のあることを突き詰めていき、わかりやすく人に伝えていくことを模索しています。
Illustrator / Photoshop / Piano / Actor /セルフケアマスター / 編み物 / 刈払い機 / チェンソー

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